Q.お葬式にかかる費用の考え方を教えてください。
A.葬儀社が提供するプラン費用以外に火葬料金やお食事代、お布施などの準備が必要です。 プラン金額だけで予算決めすることの無いように、お見積りの際は「実費を含んだ、総額でのお見積り」を心がけてください。 葬儀の費用の内訳を2分で解説動画
Q.CMで流れる値段で葬儀はできるのですか?
A.回答いたします 結論から申し上げますと、25万円での葬儀は可能です。
ただし、その内容は一般的に想像されるご葬儀とは異なる形式となりますことを、あらかじめご承知おきいただければと存じます。
【25万円で可能な内容】
1. 病院等へのお迎え
2. ご安置場所の提供(2日間)
3. ドライアイス等によるご遺体の保全処置(2日間)
4. お棺のご用意
5. 火葬当日のお別れ(約1時間)
6. 火葬場への搬送
7. お骨箱の準備
8. ご拾骨(ご収骨)
これらは最低限の内容に絞られており、遺影・祭壇・宗教備品・宗教者・生花・式場・通夜や当日の食事・参列者への供養品・礼状・受付備品・マイクロバスやタクシー・納棺師(ゆかん)などは含まれておりません。これらはすべてオプション扱いとなり、ご希望に応じて追加いただく形となります。また、火葬料金や火葬場の予約状況による日程変更に伴う保全処置や安置費用などは、実費として別途ご負担いただく可能性がございます。
上記を踏まえ、CM等でご覧になったプランに、①〜⑧以外の項目が含まれているかどうかを事前にご確認いただくことをおすすめいたします。
お問い合わせの際は、可能であれば実際に葬儀を担当する実務者と直接お話しいただくことを強く推奨いたします。(オペレーターのみが対応する葬儀社は、意図の食い違いやトラブルの原因となる場合がございます。)その理由も含め、弊社の動画をご参考いただければ幸いです。
【葬儀屋の本音 火葬式について】
https://www.youtube.com/watch?v=EqKrFAP1btc
Q.お布施の相場を教えてください。
A.お布施の金額は、地域・宗派・宗旨によって、さまざまです。お困りの方は“株式会社せれもに”までご連絡ください。一般的な金額の目安をお伝えいたします。LINEでのご連絡はこちら。(24時間365日対応電話番号:06-6773-9507)
Q.お布施は何円程度持っていくのが基本ですか?
A.私の地域での目安をお伝えいたします。
【お布施の目安】
通夜~葬儀~繰上げ初七日 …… 15万円~
葬儀当日のみ …… 約10万円
火葬場での炉前読経 …… 約3万円
なお、①については「25万円」でご案内することが多く、内訳は以下のとおりです。
葬儀お布施 20万円 初七日お布施 3万円 お車代・御膳料 2万円
お布施の額は本来、ご家族とお寺様との関係性によって決まるものです。インターネットで一律の金額を示したり、葬儀社が勝手に金額を押し付けるものではありません。ですので、一番良い方法は、たとえ葬儀で紹介されたお寺様であっても、通夜の際に直接ご挨拶をし、ご住職のお人柄に触れた上で、率直にお布施の金額をお尋ねになることと考えています。
Q.火葬式のみの方が増えることについてどう思いますか?
A.葬儀には以下のような機能があります。
1. 社会的なつながりとの別れ
2. 遺体の火葬
3. 悲しみを癒す
4. 故人との関係性の変化を受け入れる(現実ではなく心の中で生きる存在として)
5. 悲しみ以外に沸き起こる様々な感情へのケア
お別れに臨む人がいない場合、③〜⑤の機能は不要となり、結果として火葬式という形式が選ばれることになります。現代社会では人間関係が希薄になりつつあることから、火葬式の増加は自然な流れとも言えるかもしれません。とはいえ、安易に火葬式を選択してほしくないという思いもあります。お別れを望む方がいらっしゃる場合には、③〜⑤の機会が必要となるからです。現在広く行われている火葬式の多くは、これらの要素を含まないケースが目立ちます。
Q.葬儀は高い方がシステムが良いですか?
A.システムに違いはありません。
費用で選ぶ際にご注意いただきたいのは、そのプランの中で故人様とゆっくりご対面しながら、お別れのお時間を過ごせるかどうかです。
Q.有名な葬儀社は葬儀の料金が高かったりしますか?
A.「有名な葬儀社」という言葉の定義を、テレビCMやインターネットでよく目にし、名前を知っている葬儀社とするならば、広告宣伝費を回収するには、葬儀費用に上乗せせざるを得ないため割高になるのは自然なことと言えます。
一方で、「葬儀内容の評判が高い」「昔からある老舗」という意味で「有名」とするならば、有名なA社と無名なB社で迷った際に、「B社より高いけれど安心して任せられる」と感じるなら、それを割高とは感じないかもしれません。
つまり、葬儀社を選ぶ際には「高いから悪い」「安いから良い」といった単純な判断ではなく、費用の背景と納得感を重視していただきたいと考えています。
Q.葬儀の仕事にはどんな心得がありますか?
A.① 故人の尊厳を守ることを第一に考える
葬儀の場では、ご家族の心情に寄り添うあまり、故人への配慮が一瞬置き去りになることがあります。だからこそ、「これは故人のためになるのか?」という視点を常に中心に据えて考えています。想像を通じて、「〇〇様」という一個人として心の中で出会えるよう努めています。ご家族のお話を聴くことが、その方を知る唯一の手がかりです。
② ご家族の心が「お別れ」に向かえるように準備する
喪主を務められた方が「気づいたら葬儀が終わっていて、何も心に残らなかった」とおっしゃることがあります。それほどまでに、葬儀の準備には多くの負担が伴います。しかも、私たちはご家族にとっては赤の他人。感情を素直に表すことをためらわれる方もいらっしゃいます。だからこそ、「近寄りすぎず、離れすぎず」の距離感を大切にしながら、ご家族が安心して「お別れ」に向き合えるよう支えています。
③ 「悲しみ」は癒すものでも、共有するものでもない
悲しみは、その方だけのものであり、他者が完全に理解することはできません。だからこそ、私たちは「助ける」「癒す」ではなく、「支える」ことに徹する――その姿勢を忘れずにお手伝いしています。
④ 見送る人がいないお別れでも、「あなたはここにいた」と伝える
少し情緒的な言い方かもしれませんが、私たちは「忘れない」ことを心がけています。名前や住所を記憶するという意味ではなく、「あなたは確かにそこにいて、その存在を覚えている人が少なくとも一人はいますよ」と伝えるようにしています。たとえ見送る人がいなくても、私たちがその方の存在を心に留めていることが、ささやかな慰めになればと願っています。
Q.ゼロ葬のデメリットを教えてください
A.「ゼロ葬」を、宗教者を招いての葬儀式を行わず、近親者のみでお別れをし、収骨をせず、お墓や仏壇も持たない形態として定義します。
【客観的なデメリット】
① 本人の真意が不明確であること
ゼロ葬を望んでいるかどうかは、本人に確認するしかありません。
② 故人と対話できる場所の不在
お墓や仏壇がないこと自体が問題ではありません。ただ、ふと故人と心の中で語りたくなる瞬間に、祈るための「場」があることで心の整理がつくこともあります。
③ 次世代への影響
「なぜ祖母のお墓がないの?」と問われたとき、どう答えるか。仮にお子様が「親のお墓は建てたい」と考えていた場合、ゼロ葬という選択がその思いと食い違う可能性もあります。ゼロ葬を検討する際は、次世代との対話も欠かせません。
④ お別れの時間が十分に取れない可能性
葬儀社に「ゼロ葬」と伝えると、直葬(火葬式)と解釈されることがあります。その結果、友人とのお別れが火葬場での数分間だけになり、後悔するケースもあります。
Q.葬儀費用が払えないのに契約をしてしまう人は居るのでしょうか?
A.サラリーマン葬儀社員時に費用を回収できない方が何人かいらっしゃいました。そのため、葬儀が始まる前に事前精算する葬儀社も多いです。「葬儀費用が払えないので、ご遺体をそのままにしてしまった。」という事件をたまに目にします。弊社では前払いは採用しておりませんが、ご提案できることはあるので万が一の際は、ご相談ください。
Q.普通の人ならやらなさそうな葬儀はありますか?
A.参考として、私がこれまで見聞きしたり想像したりした例を以下に挙げます。
【実際に存在するもの】
・花火葬
・バルーン葬
・ラストレター(故人からの手紙が届く)
・ドライブ葬
【お別れに応用できそうなもの】
・スターネーミングギフト(故人の名前を星につける)
・AIアバター(故人のデジタル情報を持つアバターが家族にお別れを告げる)
【私が夢想しているもの】
・すべての宗旨宗派の方を招いて行う祈念式
・100人の僧侶による供養式
・お別れを告げたかった人、あるいは故人がお別れを告げたかった人々のもとに出向く出張葬
・参列の方々に逆香典
・希望の場所で葬儀を行う外国葬・海外埋葬
Q.火葬前の最後の対面での贈り物は良いですか?
A.贈り物の相手は、参列者様に対してであれば故人様の最期に立ち会っていただいたことへのお礼として贈り物をするのは問題ないと考えます。
Q.ご逝去時にご遺族様が最初にすべきことは?
A.精神的なお話しとなってしまいますが、故人様への感謝を伝えるお気持ちを持っていただきたいと思います。
Q.葬儀の内容を遺言に記すべきですか?
A.ご自身のお気持ちを伝えるという意味で遺書に記すことは良いと思います。
自筆遺言成立要件
① 全文自筆
② 正確な日付(末日とか吉日とかは無効)
③ 不動産の内容は、登記に記載のある内容を正確に記入(住所ではなく、地番や家屋番号)
④ 押印(認印可)
Q.終活を考えるタイミングはいつですか?
A.結論「気になった時が、活動開始期です。」
つまり、この回答を見ている瞬間から始めて欲しいと考えています。
Q.いい葬儀と悪い葬儀の具体的な違いはなんですか?
A.私どもの基準となりますが、
①故人様とご遺族様の物理的な距離、精神的な距離が近い葬儀
②価格の物差しだけで葬儀を決めないこと
上記の2つがいい葬儀だったと感じていただけることが多いと感じます。
Q.ロウソクは何の意味があるのでしょうか?
A.諸説ありますが、よく言われているのは故人が冥土の暗闇を歩くための道標にしてもらうためとか、香と同じく召し上がっていただくなどと言われます。
Q.葬儀は台風でも実行されるのですか?
A.原則的には、天候に左右されることはありません。通常、葬儀の打ち合わせにおいて、葬儀実施日に台風の上陸が予想される場合は、葬儀日時をずらして予定を組むのが通常です。
Q.葬儀の服が黒なのはなぜですか?
A.日本では葬儀においては、白色を着用していましたが、明治天皇の崩御において、西洋の考え方を導入して黒の着用が普及していきました。
Q.お経は必要ですか?
A.お気持ちの問題ですので、必ず必要というものではございません。ただ、葬儀担当者の経験として、お葬儀が終わった後に「やっぱりお経をもらえばよかった」と後悔する方がいらっしゃるのも事実です。ご読経の有無は慎重にお決めいただく必要があると考えます。
Q.宗派がわかりません。
A.ご親戚様に聞くのが一番良い方法ですが、どうしてもわからない場合は、一度ご相談ください。LINEでのご連絡はこちら。(24時間365日対応電話番号:06-6773-9507)
Q.家族葬と聞いています。知人は参加できませんか?
A.どうしてもご弔問したいというお気持ちもお察しいたします。喪主様にその旨をご相談するとよろしいかと存じます。
Q.葬儀の価値観が家族間で違う場合はどうしたらよいですか?
A.意見が相違しているご家族間で「なぜそう思うのか」をしっかりと聞くことが重要だと考えます。また、ご自身の意見も正直に伝えることも重要だと考えます。
Q.棺桶に入ったことはありますか?
A.はい、あります。
弊社でも歳末のイベントで京都市内のお寺で入棺体験などを行なっています。
ご興味あればあらためてお問い合わせください。
Q.霊柩車の事故があった場合の葬儀はどうなりますか?
A.弊社での事故ではありませんが、連絡を受けた葬儀社が別の霊柩車を手配して現場で乗り換えて火葬場に向かったケースがありました。
Q.場を乱す方の参列は控えるべきですか?
A.故人に対する思いは人それぞれです。
葬儀スタッフとして場を乱す方の参列は控えるべきという考えを持ったことはございません。
Q.葬儀中はどんな気持ちで仕事をしていますか?
A.平常心を保つ事を心がけています。参列される皆様が、お経を聴きながら、お別れだけに心を向けることができる様、式中にすることは結構あります。全ては厳粛な雰囲気を保つ為に必要なことになります。
Q.ご遺体がなくても葬儀はできますか?
A.葬儀をどう定義するかによります。例えば、災害等で行方不明である方の慰霊の意味を込めて営むことは可能です。
Q.災害があった場合の葬儀は他県の葬儀社が行うのですか?
A.はいその通りです。
あらかじめ行政との協定を結んでいることが多く、有事の際は、そのように対応する事が策定されています。
Q.災害時の身元の分からないご遺体とかはどう処理するのですか??
A.災害時の身元がわからないご遺体に関しては、公衆衛生の確保が優先されます。身元確認の為の資料として、歯型など可能な限りの情報を保存し、火葬が優先されます。遺骨とともに情報が行政機関に一定期間保存され、遺骨の引き取り手がない場合は共同埋葬されます。
Q.外国人が事故で亡くなった場合は、日本の葬儀社が対応するのですか?
A.日本の葬儀社が対応いたします。
宗教的な制約や母国での葬儀を希望しない限り、私共で対応いたします。
Q.葬儀をしていて大変だと感じることはありますか?
A.葬儀の質は豪華な祭壇やお棺で決まるわけではなく、担当者の人間性やご遺族と故人の関係性によって決まります。それなりの配慮、手配が私共の本来の仕事と言えます。また、不思議と人が亡くなるタイミングが重なることが多く、深夜の近い時間帯に、2件も3件も葬儀のご依頼がある時は、寝不足になります。身体的にも精神的にもタフでないと務まらないと思います。
Q.体調不良で葬儀は中止になりますか?
A.中止にすることもできるし、続けることもできます。
式の途中で体調を崩してしまうことは、よくある事です。葬儀において、ご参列の皆様にとって大切なことは、故人様とのお別れの区切りが自分なりに納得できるものであったのかどうかです。ご自身らしいお別れの仕方があるのですから、無理をせず、お別れに参列いただければと存じます。
Q.何故「せれもに」という会社名にしたのですか?
A.せれもにの語源は、英語の Ceremony(儀式・儀礼)に由来します。「○○セレモニー」など葬儀社の社名には多く、ありきたり過ぎて埋もれてしまいます。
そんな時、介護士さんと名刺交換をする機会がありました。名刺の裏面には、大きなひらがなで名前が印刷されており、その名刺を見て、「わかりやすく、読みやすく、シンプルに」葬儀社であることを伝えるには、ひらがな表記が最適なのではないかとの思いに至りました。こうして「せれもに」という社名が生まれました。
Q.葬儀屋さんの仕事内容はどういったものですか?
A.一般的な葬儀社の業務についてお話します。
①病院などへの故人のお迎え
②故人の安置
③葬儀の内容の打合せ
④死亡届の提出 火葬場使用の申込
⑤宗教者との打ち合わせ
⑥訃報の作成、弔電の受領、申込生花発注、指さし看板設置
⑦式場の準備(祭壇や料理、備品、スタッフの手配)
⑧納棺
⑨安置場所から式場への搬送
⑩通夜
⑪通夜後のお食事のお手伝い
⑫葬儀式への追加手配
⑬葬儀式
⑭火葬場同行案内(火葬は火葬場職員が担当)
⑮霊柩車運転
⑯拾骨までの間の待機、食事場所への案内
⑰拾骨
⑱還骨法要、初七日法要
⑲ご帰宅後の遺骨安置
⑳葬儀費用の精算 49日法要についての相談
病院等でお亡くなりになってから遺骨を頂いてご自宅に帰るまですべてのお手伝いを行います。
詳しくは弊社ホームページをご覧ください
https://seremoni.info/site6.aspx
Q.葬儀社を初めて気づいたことはありますか?
A.葬儀を通して、故人が教えてくれることがひとつだけあります。それは、その方がどのような人生を過ごしてきたのかという結果です。たくさんの方々のお別れに立会うことで、そんなことを感じる様になりました。「葬儀において故人の為にできること」を考えた時「その方の人生を記憶すること」という考えに至っています。
Q.葬儀に対してのやりがいを感じたことはありますか?
A.お式のお手伝いをさせていただくことにやりがいを感じているというよりは、世の中の役に立っていると思える時に励みになります。
Q.お葬式の時のご遺体の匂いは気にならないのですか?
A.経験的に皆様よりも匂いに気がつく機会が多いとは存じますが、気になった時でも、気にしない様にしています。
人が亡くなる以上、完全に止めることは出来ませんが、故人の尊厳を守る意味においても、遺族様にも無用な心配をおかけすることの無いように衛生管理を徹底しています。
Q.火葬場の厳粛さを守らない方がいる場合はどうするのですか?
A.厳粛な雰囲気の中、あまりの悲しさに取り乱したり、あるいはそのお気持ちを人に知られたくなくてワザとそのように振る舞う方もいらっしゃいます。火葬場側の職員は、経験上そのことを解っているので、その様なことが起こっても、粛々とことを進めます。お手伝いをする我々も、火葬場の職員に敬意を持っておりますし、その様な態度を見て、複雑な思いをしてしまうかも知れないご家族のお気持ちを察して、片付けすることもございます。
Q.お盆の葬儀会社は忙しいのですか?
A.お盆と葬儀は直接連動しませんが、新盆の方の準備をお手伝いしたり、お寺や町内会で行われる法要の準備など、普段とは違うお仕事があります。弊社ではおかげさまで、お寺様とのご縁や自治会様とのお付き合いが多いので、多忙です。
Q.葬儀に行けず心残りがあり何かできることはありますか?
A.「故人のことを忘れずに心に留めている」ということです。故人にとって、それこそが何よりの供養になると考えます。
直接のお別れはかなわなくても、心の中で故人が生き続けることを実感できるのは、決して後悔すべきことではないのではないでしょうか。
Q.一番高かった葬儀はいくらですか?また高額葬儀は緊張しますか?
A.緊張しないといえば、嘘になりますが、皆さんが考えるような過度な緊張はありません。むしろ気合が入るというか、御幣があるかも知れませんが、興奮状態にあることが多いように思います。
Q.お通夜はなぜあるのですか?
A.通夜の大切な役割は、故人を囲んで思い出を語り合う時間を持つことにあります。
葬儀当日は進行が中心となり、ゆっくりと故人の思い出を分かち合う時間を取ることは難しいものです。その点、通夜は親しい方々が「どんな人柄だったのか」「厳しい一面の裏にはどんな思いがあったのか」と語り合うことで、故人がまるで言葉を通してその場にいるかのように感じられる場となります。
また、通夜は「人が亡くなった」という現実を時間をかけて受け入れていくための大切な過程でもあります。読経や弔問が終わり、皆様がお帰りになった後には、ご自身の望みに応じて式場で故人と一対一で静かにお別れをする時間を持つこともできます。私自身、葬送においては葬儀以上に深い意義が通夜に含まれていると感じています。
Q.宗教・宗派は何から知ればよいですか?
A.お別れに際して、宗教儀礼をおこなう場合、ご家族にお伺いするのは、お家の宗旨宗派についてです。
具体的には、仏式、神道、その他の新興宗教系、キリスト教、イスラム教などが宗旨、仏式の中で、天台宗や浄土真宗などさらに宗派をお聞きすることになります。
お家の宗派の調べ方としては、お仏壇の本尊やお位牌、お墓の場所などから、お付き合いをしているお寺様の名前がわかったり、親戚にお聞きして判明することが多いです。まずは、自分の家族が何宗で、お付き合いのあるお寺は○○寺だと知ることから始めるのが良いと思います。
Q.葬儀に子供を連れてくることはどう思っていますか?
A.お子様が葬儀に参列する意義は、人とのお別れを通じて「誰しもやがて命が尽きること」「いつかは大切な人との別れが訪れること」「限りある命だからこそ尊く、大切にしなければならないこと」といったことを、体験を通して学ぶ機会になる点にあると考えます。
特に故人がお子様の祖父母であれば、参列そのものが故人にとっても意義深いことでしょう。「個」のお別れは大切ですが、そのために「全体」が過度に我慢を強いられるのも望ましくありません。参列された皆様が安心してお別れの時を迎えられるよう配慮することが、私どもの務めだと考えております。
Q.辛い気持ちから立ち直る方法あるいは忘れる方法はありますか?
A. 無理に忘れる必要も、急いで立ち直る必要もありません。周りの人のために気丈にふるまう必要もありません。どうか、ご自身のために、そのお気持ちを大切に受けとめ、ゆっくりと見つめ直していただければと思います。
「心の中のモヤモヤを言葉にしていく時間」をもつために静かに耳を傾けてくれる人にお話を聴いてもらえるといいのではないかと思います。
そのやり取りでこれまで思いもしなかった言葉や想いが、ふと口をついて出てくることがあります。その言葉は、実は故人が生前に伝えたかったことだったりするのですが、それは「故人がすでに語っていたのに、自分が気づかずにいたこと」に光が当たる瞬間だと考えます。そう考えると、たとえ目には見えなくなってしまっても、故人は今もなお心の中で生き続けているのだと感じられるのではないでしょうか。
Q.葬儀社で働いていて呪われたり幽霊を見たりしますか?
A.呪われているとしたら、回答を書き込むことすらできなかったと思いますのでたぶん大丈夫だと思います。
Q.葬儀の仕事の心得は何ですか?
A.① 故人の尊厳を守ることを第一に考える
② ご家族の心が「お別れ」に向かえるように準備する
③ 「悲しみ」は癒すものでも、共有するものでもない
④ 見送る人がいないお別れでも、「あなたはここにいた」と伝える
あまり聞かれることのない内容かもしれませんが、こうしてお話しする機会をいただけたことに感謝しています。少しでも参考になれば幸いです。
Q.好きな言葉とかありますか?
A.葬儀や相続の話ではなく、個人的な話で恐縮ですが、回答させていただきます。しかも「言葉」とは少し違うのですが……
「踏むがよい。 わたしは、お前に踏まれるためにこの世に生まれたのだ。
わたしは、お前たちの痛みをともにするために十字架を背負ったのだ。」
——遠藤周作『沈黙』
矛盾をはらんだ状況の中で、建前を取るのか、実を取るのか。悩み抜いたその先に現れる「救い」とは何か。信念の対象から「その信念を捨てること」によって、はじめてその信念を自分のものにする——そんな逆説的な構造に、言葉では言い尽くせない深さを感じました。
Q.せれもに社長の宗派は何ですか?
A.仕事柄、あらゆる宗旨宗派の宗教者に師事しているので、宗派は何と問われたと困るのですが、特定の宗旨宗派にこだわらないという点で「無宗教」というのが、適当でしょうか?
Q.親族が葬儀風景の写真を撮ることは普通ですか?
A.「記録写真」に地域的な差があるかという点については、あまり顕著な違いはないように感じています。
集合写真を撮るのは、「親族が一堂に会する貴重な機会なので、記念に残しておこう」というお気持ちが多いように思います。経験則では、年配の男性から式前に突然「集合写真を撮ろう」と提案されることが多く、おそらくかつての葬儀で集合写真を撮った記憶がよみがえっておられるのだと感じます。
Q.友引の日に葬儀をしたら悪いことが起きたりしますか?
A.安心してください。結論から申し上げると、友引に葬儀を行っても悪いことは起こりません。いわゆる「友引の葬儀は良くない」という話は、あくまで都市伝説の類です。
Q.厚生労働省による労働安全衛生の男女の持てる重さの基準を守っていますか?
A.ご質問いただいた事で、法令、規則、指針等を調べる事ができました。ありがとうございます。結論を申し上げると、結果的に遵守できている状況でした。
Q.通夜は必要ですか?
A.通夜は必要なものと考えております。
そもそも通夜とは、儀式ではなく「故人と最期の夜を共に過ごす時間」のことをさします。葬儀の前に、親族や親しい方、近隣の方々が集い、宗教者からお経をいただくこともありますが、本来は夜を通して故人に寄り添い、静かに見送るひとときをさします。